「流れ星が消えるまでに、願い事を3回唱えると願いが叶う」という言い伝えで知られる、流星群。
流れ星は毎日見れるものではなく見つけにくくすぐ消えてしまうので、そのように言われてきたのかもしれません。
もし流れ星が現れる日や時間帯が事前に分かっていたら、出会える確率がグンと上がります。
では2023年は流れ星にいつ出会えるチャンスがあるのか、気になるところですよね。
・2023年の流星群はいつ
・2023年流星群の方角と時間
・流星群の仕組み
について解説していきますので、ご参考までにどうぞ。
2023年の流星群はいつ?
2023年に国内で観測される主な流星群をご紹介していきます。
流星群の観測は特別な道具なく誰でも楽しめる天体ショーになっています。
特に、1月「しぶんぎ座流星群」8月「ペルセウス座流星群」12月「ふたご座流星群」は、「三大流星群」と呼ばれ毎年ほぼ安定して多くの流星が出現しています。
しぶんぎ座流星群
しぶんぎ座流星群は、流星が飛び出す中心となる点「放射点」がりゅう座とうしかい座の間にある流星群です。
ペルセウス座流星群やふたご座流星群に並んで三大流星群の1つになっています。
年の終わり頃12月28日〜1月12日頃に活動が活発になり、2023年1月4日のお昼12時すぎに最も活動が活発になる極大と言われています。
年によって流星数は大きく異なりますが、1時間あたり30〜50個くらいと言われています。
4月こと座流星群
4月こと座流星群は、放射点がこと座のα星で知られる「ベガ」のすぐ右側にある流星群です。
流星群は4月14日〜4月30日に活動が活発になり、4月23日の午前10時頃に極大と予想されています。
出現は少ないようですが、流星の速度が早く、火球と呼ばれる明るい流星が見れる可能性があります。
年によって異なりますが、1時間あたり10個程度の流星が見られそうです。
みずがめ座η流星群
みずがめ座η(エータ)流星群は、放射点がみずがめ座のη星付近にある流星群です。
活動が4月19日〜5月28日にかけて活発になり、5月6日の夜から5月7日にかけて極大となると予想されています。
ゴールデンウィークの時期に活動が活発になる流星群で、速度が速く長く流れる流星が特徴のようです。
南半球で活発に出現する流星群になっており、国内では放射点が低く流星の数は多くはありません。
観測できる流星の数は、1時間あたり10〜30個くらいのようです。
みずがめ座δ流星群
みずがめ座δ(デルタ)流星群は、みずがめ座のδ星付近に放射点がある流星群です。
みずがめ座の流星群は、北群と南群の2つに分かれていてδ流星群は南群に属しています。
活動は7月12日〜8月23日にかけて活発になり、7月30日頃に極大になると予想されています。
出現は主に南半球なので日本では放射点が低いため、流星の数はそれほど多くは見られないようです。
観測できる流星の数は、1時間あたり10〜30個くらいのようです。
やぎ座α流星群
やぎ座α(アルファ)流星群は、やぎ座のα星付近に放射点がある流星群です。
7月3日〜8月15日に活動が活発になり、7月30日頃に極大になると予想されています。
同時期に「みずがめ座δ流星群」の活動も活発になっており見頃を迎えています。
やぎ座α流星群単体では1時間あたり5〜10個程度と数が少ないですが、みずがめ座δ流星群と合わせて観測することで1時間に20個くらい見れそうです。
ペルセウス座流星群
ペルセウス座流星群は、ペルセウス座の頭付近に放射点がある流星群です。
「しぶんぎ座流星群」や「ふたご座流星群」と共に「三大流星群」と呼ばれています。
活動は7月17日〜8月24日にかけて活発になり、8月13日の午後4時頃に極大になると予想されています。
条件にもよりますが、1時間に100個くらいの流星も見られたこともあり見応え十分な流星群です。
今回は天気に恵まれれば、速度が速い流星が1時間あたり30〜60個くらい見られると予想されています。
流星の速度も速く、火球と言われる流星も見れるかもしれません。
はくちょう座κ流星群
はくちょう座κ(カッパ)流星群は、はくちょう座とりゅう座の境界付近に放射点がある流星群です。
8月3日〜8月28日にかけて活動が活発になり、8月17日頃に極大になると予想されています。
1時間あたり1〜3個程度と数が少ない流星群ですが、速度がゆっくりと流れるのが特徴になっています。
特に火球と言われる、爆発しながら流れていく流星が見られることがあるようで有名になっているようです。
10月りゅう座流星群
10月りゅう座流星群(ジャコビニ流星群)は、りゅう座のβ星付近に放射点がある流星群になります。
2009年以前は、流星群の母天体が「ジャコビニ・ツィナー彗星」にちなんでジャコビニ流星群と呼ばれていました。
活動は10月6日〜10月10日にかけて活発になり、10月9日の午後4時頃に極大になると予想されています。
約13年周期で多くの流星が出現することがあるようですが、現在では1時間あたり数個の流星が見られる程度になっているようです。
おうし座南流星群
おうし座南流星群は、おうし座の中に放射点がある流星群になります。
おうし座流星群は、放射点が「南流星群」と「北流星群」の2つに分かれていて活動時期も異なっています。
活動は9月20日〜11月20日にかけて活発になり、11月5日頃に極大になると予想されています。
他の流星群とは違い大きなピークがないので、約3ヶ月の期間にわたり1時間あたり5〜10個の流星が見られるようです。
オリオン座流星群
オリオン座流星群は、オリオン座のξ(クサイ)星付近に放射点がある流星群になります。
この流星群の基となっている母彗星は、約75年毎に地球に近づく有名な「ハレー彗星」です。
活動は10月2日〜11月7日にかけて活発になり、10月22日午前9時頃に極大になると予想されています。
年によっては1時間に100個ほどの流星が観測されたようですが、現在では1時間あたり10〜30個の明るい流星が多く見られるようです。
おうし座北流星群
おうし座北流星群は、おうし座の中に放射点がある流星群になります。
おうし座流星群は、活動時期が異なる「南流星群」と「北流星群」の2つに放射点が分かれています。
活動は10月20日〜12月10日にかけて活発になり、11月12日頃に極大になると予想されています。
他の流星群と違い多くなピークがなく、約2ヶ月の期間にわたり1時間あたり5〜10個の流星が見られるようです。
しし座流星群
しし座流星群は、しし座のγ(ガンマ)星付近に放射点がある流星群になります。
活動は11月6日〜11月30日にかけて活発になり、11月18日の午後2時頃に極大になると予想されています。
この流星群の母彗星は「テンペル・タットル彗星」でおよそ33年周期でまわっています。
年によっては1時間に数百〜数千個を超える「流星雨」や「流星嵐」が出現することでも知られているようです。
母彗星が太陽に回帰する約33年に一度、流星雨になる可能性が高いと言われています。
日本では2001年に流星が大出現し、流星雨となり話題となりました。
普段は1時間あたり10〜30個の速度が速い流星が見られるようです。
ふたご座流星群
ふたご座流星群は、ふたご座のα座付近に放射点がある流星群になります。
「しぶんぎ座流星群」と「ペルセウス座流星群」に並び「三大流星群」と呼ばれています。
活動は12月4日〜12月17日にかけて活発になり、12月15日午前4時頃に極大になると予想されています。
放射点がとても高く昇るので、流星が上から降ってくるように見えるのも特徴になっています。
観測できる流星の数は、1時間あたり40〜50個くらい見られるようです。
こぐま座流星群
こぐま座流星群は、こぐま座のβ(ベータ)星付近に放射点がある流星群です。
12月17日〜12月26日にかけて活動が活発になり、12月23日の午後1時頃に極大になると予想されています。
1時間あたり数個程度の出現と言われており、年によっては見られない場合もあるようです。
流星とは?
流星とは、宇宙空間のチリの粒(直径1ミリメートル〜数センチメートル)が地球の大気に飛び込んできて大気と激しく衝突し発熱して輝く現象です。
夜空に尾を引いて飛ぶように見える光体で、俗に「流れ星」とも呼ばれています。
ちなみに、流星の燃え残りが地上に落下したものが隕石ということになります。
流星群とは?
流星群の基になっているのは、彗星が放出したチリのようなものです。
彗星は氷や岩石などの塊のようなもので、太陽の熱などでチリやガスを軌道上に放出しています。
放出したチリやガスが密集している彗星の軌道と、地球の軌道が交差すると密集したチリなどが地球の大気に飛び込んで流星群が見られます。
地球が彗星の軌道と交わる日時が毎年ほぼ同じなので、毎年同じ時期に同じチリが地球に飛び込んでくるので流星群の見れる時期も決まっています。
流星群を見つけやすくする3つのポイント
流星群を見つけやすくするための3つのポイントをご紹介します。
観測条件を満たしている天気の場合になります。
雨が降っていたり、曇っていた場合は観測ができない可能性もあります。
流星群を見つけやすくするポイント1
流星群を見つけやすくするには、できるだけ街灯りなどの人口の明かりが少ない場所を選んでみましょう。
人工の明かりが多いと、その明るさに邪魔をされて暗い流れ星が観測できない可能性が高くなります。
見ることのできる流れ星の数を多くすることがポイントになってきます。
流星群を見つけやすくするポイント2
流星群を見つけやすくするには、できるだけ空が広く見渡せる場所を選ぶことも重要なポイントになってきます。
放射点の方角ばかり気にするのではなく、空の広い範囲に注意を向けるようにしましょう。
流星群は、放射点のある方向だけに出現するわけではなく、夜空のどこにでも出現すると考えられています。
空をより広く見渡しているほうが、より多くの流星を観測できる可能性が高くなります。
流星群を見つけやすくするポイント3
流星群を見つけやすくするには、月が昇っていた場合は、月を正面にして観察するのは避けたほうがよいでしょう。
月の明かりに邪魔されて、暗い流れ星が見えなくなってしまいます。
できるだけ暗い空を眺めるようにして見てください。
流星群を観測するときの注意点
・夜遅くの屋外での観測がメインになりますので、事故などには十分注意してください。
・明るい屋内から屋外に出た際は、目が暗さに慣れていませんので目が慣れるまで(約15分くらい)は待つようにしましょう。
・暑い季節でも夜は気温が下がる場合もありますので、防寒着などを用意して寒さ対策をして観測を楽しんでください。
流星群を観測するときの持ち物は?
流星群を観測するときに何を用意すれば良いのでしょうか。
・懐中電灯(暗闇に慣れた目を保つために減光できれば尚可)
・方位磁石(放射点の方向を見つけやすくなる)
・防寒着(長袖の服など)
・レジャーシートなど(地面に寝転んで観測できる)
・虫除けスプレー(夏場の蚊対策)
・夜食(小腹が空いたらサッと食べれるような物)
・飲み物(夏場の水分補給や寒さ対策に)
・ゴミ袋
・時計
観測する場所や季節によって持ち物が異なってきます。
快適に夜空を眺められるように準備をしておきましょう。
まとめ
今回は、2023年の流星群を一覧にまとめてみました。
流星群が見やすい方角や見頃な時間などを解説しています。
流れ星の出現時期やピーク時間を頭に入れておけば、毎日見ることができない流星の概念が変わるかもしれませんね。
休日などを利用して幻想的でロマンティックな星空を眺め、流れ星に願いをしてみるはいかがでしょうか。