みなさんは、十五夜というイベントをいちどは耳にしたことがあるのではないでしょうか。
しかし、一昔前であれば十五夜は馴染みのあるものでしたが、近年では十五夜を重要視する人たちがだんだんと減ってきたように感じられます。
ですが、改めて昔の行事を見直す機会もあるはずですし、十五夜が再注目される日もそう遠くはないはずです。
・十五夜とは
・十五夜はいつ見られるのか
・十五夜の食べ物と中秋の名月との関係性
についてお話しします。
Contents
十五夜とは?
十五夜とは、旧暦の毎月15日にあたる夜のことを指します。
旧暦とは現暦のグレゴリオではなく、それ以前の暦歴のことを指します。
旧暦で言いますと、新月が1日、15日が満月となるため、その時期が十五夜と呼ばれるようになりました。
もともと十五夜は中国からの発祥と言われています。
平安時代になると日本へ伝わり、江戸時代になると庶民へも伝わったと言われています。
今の時代とは違い、平安時代や江戸時代は娯楽が少なかったことを考えると、十五夜は楽しみなイベントのひとつだったのではと考えられます。
ただし、残念ながら令和の時代になると娯楽が発展しすぎて、十五夜を気にするご家庭は少なくなっているのではないでしょうか。
十五夜の由来は?
当時の十五夜は作物の収穫や豊作を月に感謝する意味合いがありました。
昔の人たちは月を神のように崇められており、感謝する日として認知されていました。
その理由を考えますと、今の時代は作物の収穫や豊作は農家しか関係ないため、一般の人たちが無縁になるのは理解できます。
十五夜と十三夜の違いは?
十三夜は旧暦の9月13日のお月見の日を指し、栗や豆の収穫を祝う行事として知られています。
実は十三夜や十五夜と違い、日本発祥の風習だと言われています。
おそらく十五夜が平安時代に伝わり、そこから派生して十三夜が誕生したものだと推測できます。
とはいえ、十三夜が日本発祥ではありますが、今の時代はまったく馴染みがありません。
ですが、十三夜は十五夜の次に美しい月とされているため、ある意味隠れスポットのような存在となっています。
十五夜はいつ見られるの?
2023年の十五夜は9月29日に見られます。
十五夜の満月は、毎年日付が変わりますので、29日の固定ではありません。
2020 | 10月1日 |
---|---|
2021 | 9月21日 |
2022 | 9月10日 |
2023 | 9月29日 |
2024 | 9月17日 |
2025 | 10月6日 |
2023年以外の十五夜の日程は上記の通りです。
基本的には、9月から10月上旬にかけて十五夜となっています。
実は毎年9月の満月には、ハーベストムーンという名前がつけられています。
ハーベストムーンという名前は、アメリカ先住民が名付けたもので、収穫を意味しています。
中国や日本の収穫と、遠く離れたアメリカ先住民の収穫が9月というのは非常に面白くありませんか。
つまり、9月の十五夜=ハーベストムーンと考えていいでしょう。
十五夜と食べ物は関係あるの?
十五夜と言えば、なんとなく食べ物が組み合わさったイメージがありませんか。
日本では、お月見を見る際に収穫の感謝の気持ちをこめて、ススキ、月見団子、農作物を飾る習慣がありました。
ススキは災いから収穫物を守り、月見団子と作物は感謝を意味します。
月を眺めるだけではなく、しっかり感謝をするためにススキや月見団子などを飾るというわけです。
ススキ
秋の収穫の象徴ともいえるススキですが、これは今の時代でも同じですよね。
実は十五夜が日本へ伝わった当時は稲がなく、代わりにススキを飾っていたようです。
ススキも日本に馴染みのある植物ですが、最近ですと都会ではあまり見かけなくなったように思えます。
本来はススキだけではなくハギという七草も一緒に飾っていたと言われています。
7月から10月にかけて生息していますが、やはり馴染みがないため、見つけてもそれがハギだという認識はできない可能性が高いです。
月見団子
月見団子はその名の通り、丸い団子のことを指します。
団子が丸いのは月に見立てているからです。
月見団子はエリアによって形が異なり、あんこがついていたり、ピンクや茶色などカラフルなものもあったそうです。
また、月見団子の数や積み方もそれぞれあります。
十五夜なので15個が基本で、12個や13個などそれぞれです。
うさぎ
お月見と言えばうさぎをイメージしませんか。
うざぎはインドの神話から、日本に伝わったと言われています。
そう考えますと、十五夜は中国から伝わり、ウサギはインドから伝わったというと、かなりめちゃめちゃな内容ですよね。
今では、お月見はウサギというイメージがかなり強いため、こういう背景をしっておくと面白いのではないでしょうか。
十五夜と子どもはどう関係あるの?
十五夜と子どもは大きくは関係ありませんが、今の時代に昔ながらの習慣がなくなりつつあるため、子どもたちに十五夜の歴史や意味を伝えていく必要があります。
おそらく、みなさんも小さい頃は十五夜でお月見をした記憶があるはずです。
もし、子どもがいらっしゃる場合は、十五夜を楽しんでみてください。
たとえば、月を見たときに何に見えるのかを一緒に考えましょう。
ほとんどの人はウサギや犬などに例えられますが、子どもが考えることで思考力を養えます。
またお団子は一緒につくり、ススキも一緒に探してみてください。
より深く知るために、十五夜関連の絵本をよんであげるといいでしょう。
十五夜と中秋の名月の意味は?
中秋の名月という言葉を聞いたことはありませんか。
中秋の名月=十五夜です。
中秋の名月は旧暦の8月15日の月を指しますので、秋の真ん中という意味からそう名付けられました。
細かく言いますと、十五夜そのものは毎月見られますが、中秋の名月は年に1回だけです。
中秋の名月は1年でもっとも美しい月と称されており、ぜひとも見ておくべき満月だと言えます。
十五夜の楽しみ方!
十五夜は月を見るイベントのため、そのまま月だけを見る、願い事をするのもいいですが、やはり本格的にすることでより楽しめます。
まずは、月を見ながら団子を食べます。
団子の種類は問いません。
お月見用の団子でもいいですし、個人的に好きなものでも構いません。
また、お月見に関連するアイテムも準備しておくとベストです。
最近では100円均一ショップでも、時期になるとお月見グッズが販売されます。
小さな置物でもいいので、ひとつ準備しておくといいでしょう。
より本格的に飾り付けをしたいのであれば、専用の通販サイトもありますのでチェックしてみてください。
まとめ
十五夜という言葉は聞いたことがあり、なんとなく小さいころに月を眺めたような記憶があるかもしれません。
今の時代は、なかなか収穫を祝うためにお月見をする機会は減ってきているのは事実です。
ですが、平安時代から続くれっきとした習慣ですから、自分はもちろん子どもがいるご家庭では、ぜひ十五夜の日に一緒にお月見をしてみてはいかがでしょうか。
子どもたちも新しい発見ができますし、十五夜のことをこれからも覚えてくれるでしょう。